— nakanoshuichi 2026/09/04 10:24
普通はLinuxサーバを立てて設定するしかありません。これはなんとかならないのかな、と市販のNASを見ているとQnapでは追加するVPNアプリからWireGuardサーバの設定ができるようでした。
Qnapのエントリモデルはファイルサーバの機能以外は、体感ではっきり遅いので、今回のような用途にはintelモデルでCPUコア数が4つ以上のものをおすすめします。QnapのArmモデルも最近の機種では対応していると公式サイトに情報がありましたが動作は未確認です。
WireGuard VPN サーバーとクライアントの設定を QVPN Service 3 で行う方法 - 最終更新日: 2025-04-11
https://www.qnap.com/ja-jp/how-to/tutorial/article/wireguard-vpn-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%82%92-qvpn-service-3-%E3%81%A7%E8%A1%8C%E3%81%86%E6%96%B9%E6%B3%95
Windows 10 上の QTS WireGuard サーバーへの接続方法 - 最終更新日: 2023-05-19
https://www.qnap.com/ja-jp/how-to/faq/article/windows-10-%E4%B8%8A%E3%81%AE-qts-wireguard-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%8E%A5%E7%B6%9A%E6%96%B9%E6%B3%95
いちど読んでおくとだいたいイメージをつかめると思います。
が、その前に。WireGuardは、サーバ側のパブリックキーとプライベーとキー。クライアント側のパブリックキーとプライベーとキーを一致させて接続認証します。QnapのWireGuardアプリは、その仕組みを素直に使うようになっていてわかりやすいのですが、反面クライアントを設定することが面倒なのは、いったんがまんしてください。
あらかじめQnapのサーバでユーザ設定をしておいてユーザに配布する。というのがQnapのQVPNアプリで動かすWireGuardではできません。Qnapの横に、リモートVPN接続したいPCを並べて設定していく必要があります。ネットには誰かの作っているWireGuardの設定ファイルジェネレータサイトもあって多分使えるんじゃないかなと思いますが試していません。
ではまずQnapで「QVPN 3」アプリを追加します。
1.[QVPN Service]を開きます。
2.[VPNサーバー] > [WireGuard]に進みます。項目はまだ何も編集できませんが、
3.[WireGuard VPNサーバの有効化]をクリックします。すると項目を編集できるようになりますので、WireGuard設定を行っていきます。
サーバー名に適当な名前を付けます。
次に「キーペアの作成」をクリックすると プライベートキーとパブリックキー がともに生成されます。(一度生成されるとその後、新たに生成されることはありません)
IPアドレスは、デフォルトで198です。よく知られた10. 172.16. 192.168. のほか198.18も試験用に使えるIPです。リッスンポートはWireGuardサーバが接続を待ち受けるポート番号ですがデフォルトで51820です
ネットワークインターフェイス はデフォルトで自動選択になっていて「すべて完了」と表示されています。何がすべて完了なのか翻訳が良くないのかなと思いますが、横の編集マークをクリックして確認しておきます。複数インタフェースを別の用途に使っているときなどには手動で選択しないといけないようです。うちのQnapは2つあるLANポートを別々のサブネットで使用していますから今回は自動ではなく手動で選択して「Virtual Switch 4」に変更しています。
DNSサーバ ルータのIP 192.168.110.1 をしてもいいのですがWindowsのWireGuardクライアントソフト側でも設定できますので空欄ままでも大丈夫だったかと思います。
(大事)このQNAP QVPNアプリのWireGuardサーバ画面の、「パブリックキー」(*)をあとでWindowsパソコンのWireGuardクライアントアプリに貼り付けます。
ここからはWindows側クライアントのWireguardアプリを立ち上げて、サーバ設定をしていきます。
1.https://www.wireguard.com/install/ からWindowsクライアントをインストールします。
3.パソコンのWindows側クライアントのWireguardアプリで、クライアント側のパブリックキーとプライベーとキーが生成されます。このパソコンで生成されたパブリックキー(公開鍵)(**)をQnapのQVPN3の画面でピア登録に使うためマウスで右クリックしてコピー(覚えさせ)します。
4.QnapのQVPN3の画面に戻って、「ピアの追加」ボタンを押します。
入力画面がポップアップします。ピア名には好きな名前を付けます。「JitakuQnap-wguser1」としました。パブリックキーには、先ほどWindows版WireGuardクライアントソフトに表示されたパブリックキー(公開鍵)(**)をここにペーストします。大事なことなのでもう一度。PCのクライアントソフトに表示されたパブリックキー(公開鍵)(**)をQnapのWireGuardサーバのピア(クライアント)設定にペーストします。
5.詳細設定 をクリックして「許可されているIP」を確認します。198.18.7.2/32と表示されています。これがVPN接続するときにクライアントPCに割り当てられるIPです。クライアントが増えるにしたがってこの番号が順に3,4,5,6と増えていきます。
6.Windows側WireGuardクライアントソフトに戻ります。先ほどのウィンドウを次のように編集します。
まず名前は、合わせないと繋がらないわけではありませんが、わかりやすくするため、QnapのQVPN3の画面で入力した同じ名前を付けます。
ほかの項目を編集していきます。
編集前のWindows WireGuardクライアントソフト
[Interface] PrivateKey = MFsVEP9w7CGT50ibdGQZnc5A1Vb7xp2eXgD3uvFn/Ec=
編集後のWindows WireGuardクライアントソフト
[Interface] PrivateKey = MFsVEP9w7CGT50ibdGQZnc5A1Vb7xp2eXgD3uvFn/Ec= Address = 198.18.7.2/32 #先ほどQnapのQVPN3の画面で、このピア(クライアント)に割り当てられたIPです。つまりピア(クライアント)に割り当てられるIPは固定です。ピア(クライアント)が増えていくとこの数字も増えていきます。 DNS = 192.168.110.1 #接続先ネットワークのDNSサーバになるルータIPを指定しています。好きなDNSで上書きできます。 MTU = 1400 #MTU値です。この例では接続先はIPoEでMTU値が1460ですのでVPNのMTUを1400としましたが、PPPoEでMTU値が1454の場合や、クライアント側がモバイルなどでMTU値が小さいことが予想される場合は、1300程度にしておくと無難です。 [Peer] PublicKey = +esRekVHFY+yuEmYUBypaW1uEwZuufImQcxGJY7dWh0= #(※)QnapのQVPN3の画面のサーバのパブリックキーをペーストします。 AllowedIPs = 192.168.110.0/24 #Qnapの存在している社内サブネットワークセグメント Endpoint = 124.100.221.135:51825 #Qnapの存在しているルータの外部グローバルIP。プロバイダから固定IPを契約しています。動的IPだとダイナミックDNSなどを使うといいかと思います。今回外部ポート51825を、QnapのWireGuardサーバの51280に転送する設定をルータでしています。 PersistentKeepalive = 25 #接続を継続するため25秒に1回空パケットを送ります。QnapのQVPN3の画面ではデフォルト10秒毎と表示されていましたが、通常WireGuardでは25秒が多いようですので、今回クライアント側では25にしました。
コメントを入れておきましたので大体見ていただければわかるかと思います。大事なところとしては先ほど QnapのQVPN3の画面で表示されたWireGuardサーバの「パブリックキー」(*)を、Windowsクライアントソフトの設定に貼り付けます。QnapのVPN3画面でそこをマウス右クリックで「コピー」して覚えさせて(※)に貼り付けます。
つまり、WireGuardサーバ側のパブリックキー(*)をクライアントPCのWireGuardアプリ設定に。クライアント側のパブリックキー(**)をWireGuardサーバ側にと、お互いに登録します。
入力が終わったら「保存」をクリックして終了します。
ルータでは今回外部グローバルIPに、124.100.221.135 を取得しています。またルータがインターネット上に公開するポートを UDP51825として Qnapの192.168.110.xxのUDP51280ポートに転送する設定をしています。ルータ設定手順は機種によって異なりますし割愛します。
「有効化」ボタンを押して緑色になれば接続です。
ただし、クライアントソフトは実際に繋がっているかどうかの判断をしていないらしく、自分がやるべき接続の処理を完了した。という意味なのか、サーバ側の設定がうまくいってないときなど、緑色になっていても繋がっていないことがあります。
また今回使用したプライベートキー、パブリックキーのキーペアや、IPアドレスは事例紹介のためのもので実際に使用しているものではありませんので公開していますが安心してください(笑)
ルータのPPTPやL2TPやSSL-VPNでのリモートVPNを使っていて、ほかのリモートVPNに乗り換えたいと考えている場合にこの記事にが参考になればうれしいですね。